|千葉県柏市の柏いろは歯科おとなこども歯科

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訪問歯科とは?そして、ご自宅で叶える摂食嚥下ケアの重要性

「もう1年以上、歯医者に行けていないけれど、通院は難しい……」 「寝たきりの家族の口の中が心配だけど、どうしたらいいかわからない」 「障がいや認知症があって、歯科に連れていくのが難しい」

そんなお悩みをお持ちではありませんか?

私たちは、通院が難しい方のために、ご自宅や施設へうかがって行う「訪問歯科診療」を行っています。 また、高齢の方やご病気をお持ちの方にとって大きな課題となる「摂食嚥下(せっしょくえんげ)」の問題についても、歯科の視点からサポートしています。

この記事では、訪問歯科とはどんなものなのか、誰が対象になるのか、費用はどれくらいなのか、そして誤嚥や飲み込みづらさといった「摂食嚥下障害」について、わかりやすくご紹介します。

そんな方々のために存在する「訪問歯科」について、そして高齢者や認知症の方にとって特に重要な「摂食嚥下(せっしょくえんげ)」の課題とその対応策について、詳しくご紹介します。

🔖 目次

  1. 訪問歯科って?
  2. どんな人が対象なの?
  3. 料金はどのくらいかかるの?
  4. 柏いろは歯科の訪問診療対応エリア
  5. 摂食嚥下障害とは?高齢者に多いその原因と、認知症との深い関連性
  6. 摂食嚥下とは?
  7. 認知症と「摂食嚥下障害」の関係と特性
  8. 認知症の方の摂食嚥下障害への対応
  9. 柏いろは歯科で受けられる「飲み込み検査」
  10. 摂食嚥下やお口のことでお悩みの方へ

訪問歯科って?

訪問歯科とは?訪問歯科とは、歯科医師や歯科衛生士が患者さんのご自宅や施設などに出向いて行う歯科診療のことです。通院が困難な方でも、虫歯や歯周病のチェック、入れ歯の調整、歯のおそうじ(クリーニング)やお口の中の状態確認などを、慣れたご自宅や施設で受けることができます。寝たままでも、座ったままでも、患者さんが一番楽な姿勢で診療を受けることができるのが最大のメリットです。歯科医院に行かなくても、必要なケアを継続できる仕組みです。

どんな人が対象なの?

訪問歯科の主な対象者は、通院が難しい方々です。具体的には、以下のような方が挙げられます。

・寝たきりの方や要介護状態の方
・認知症などで外出が難しい方
・障がいなどにより通院が困難な方
・介助なしでの移動が難しい高齢者の方

介護保険の「要介護認定」を受けていなくても、身体状況によっては対象となる場合もありますので、まずは気軽にご相談いただくことをお勧めします。

料金はどのくらいかかるの?

訪問歯科は、保険診療の範囲で受けることができます。

・健康保険、後期高齢者医療制度、障害者医療助成などが適用されます
・患者さんの医療費自己負担割合(1割から3割)に応じて、月の負担は数千円程度が目安とされています
・交通費や出張費などの「訪問料」は、保険診療に含まれており、別途料金は発生しません

詳しい費用は、患者さんの保険証や医療証の内容によって異なりますので、事前に確認することが大切です。

柏いろは歯科の訪問診療対応エリア

当院「柏いろは歯科」では、以下の地域を中心に訪問歯科診療を行っています。

・柏市(全域対応)
・我孫子市(一部地域を除く)
・松戸市(東部中心)

その他、流山、野田、鎌ヶ谷、白井など、近隣地域も対応可能な場合がありますので、詳細は以下までお気軽にご相談ください。

電話:070-4455-4052
訪問歯科専用サイト:https://harenohi-houmon.com/blog/ireba

摂食嚥下障害とは?高齢者に多いその原因と、認知症との深い関連性

訪問歯科の対象となる方々、特に高齢者や病気をお持ちの方にとって、口腔ケアと並んで非常に重要になるのが「摂食嚥下」の問題です。

摂食嚥下とは?

「摂食嚥下障害」(せっしょくえんげしょうがい)とは、食べたり飲んだりすることがうまくできなくなる状態のことです。食べ物や飲み物を口に入れ、かみ砕き、飲み込むまでの一連の動きがスムーズにいかないことを指します。

もしこの状態になると、次のような問題が起こることがあります。

  • 食事中にむせる。
  • 食べ物がうまく飲み込めない。
  • 食事中に咳が出る。
  • 食べ物が喉に残る感じがする。
  • 食べ物を飲み込むのが遅れる。

この障害を放っておくと、食べ物や飲み物が誤って気管に入ってしまったり(これを誤嚥といいます)、喉に詰まってしまう(窒息)危険があります。誤嚥によって細菌が肺に入ると、**誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)**という病気になることもあります。また、食事を楽しめなくなったり、水分や栄養が足りなくなったりする可能性もあります。

「摂食嚥下障害」になる原因は様々で、年を取って口の機能が衰えたり、病気の後遺症、入れ歯が合わないこと、食べる姿勢が悪いこ、そして認知症が関係することもあります。

認知症と「摂食嚥下障害」の関係と特性

認知症にはいくつかの種類があり、それぞれで食べることや飲み込むことへの影響が少し異なります。

  1. (1)アルツハイマー型認知症
  • 原因:脳に異常な「アミロイドβ」と呼ばれるタンパク質が増えることによって生じるとされています。
  • 主な症状:最も特徴的なのは物忘れで、特に最近の出来事を忘れやすくなります例えば、朝食を食べたことを忘れ、数時間後にまた朝食を食べようとすることがあります。症状は年単位でゆっくりと進行していきます。進行すると、今いる場所や他人の名前が分からなくなることもあります。
  • 摂食嚥下障害の特性:食べ物を「食べ物」として認識できなくなることが問題となることが多いです。お箸やスプーンなどの食器の使い方が分からなくなることもあります。食事中にそわそわして集中できない患者さんもいます。意外なことに、比較的症状が進んで寝たきりになるくらいまで嚥下機能自体は保たれていることが多いです。しかし、寝たきり状態になると、誤嚥や窒息の危険が非常に高まり、最終的には肺炎や窒息で命を落とすことにつながることもあります。
  • 対応の工夫:静かな個室や、他の人から離れた場所で一人で食事をしてもらうなどの環境調整が効果的な場合があります。

 

  1. (2)脳血管型認知症
  • 原因:脳梗塞や脳出血といった脳の血管の病気の後遺症によって生じる認知症です。
  • 主な症状: 脳のどこが障害されたかによって、症状が大きく異なり、患者さん一人ひとりバラバラです。
  • 摂食嚥下障害の特性:嚥下障害についても、全く症状がない人もいれば、口からほとんど食べられない人まで、個人差が非常に大きいです。そのため、患者さんごとの個別の対応が求められます

 

  1. (3)レビー小体型認知症
  • 主な症状:特徴的な症状として幻視(実際にはないものが見えること)が多く見られます。パーキンソン症状(手足が震える、動きが遅くなる、体が硬くなる、バランスが悪くなるなど)を伴うことも大きな特徴です。アルツハイマー型に比べて、物忘れ(記憶力)は比較的保たれていることが多いです。
  • 摂食嚥下障害の特性:初期の段階では、幻視の症状がなければ、食べ物の認識に問題が生じにくいです。しかし、幻視が出ると、ご飯にかけたふりかけが虫に見えるなど、食べ物を誤認することがあります。アルツハイマー型と異なり、認知症の中期くらいから嚥下障害が生じやすいとされています。これは、パーキンソン症状の進行により、口や喉の筋肉の動きが悪くなるためです。
  • 対応の工夫: 幻視が出た場合は、「これはふりかけですよ、虫ではありませんよ」と教えてあげることで、食事をしてくれることがあります

 

  1. (4)前頭側頭型認知症
  • 特徴:他の認知症と比べて、比較的若い年齢(50代くらい)から発症するのが大きな特徴です。
  • 主な症状:一番の特徴は**脱抑制(だつよくせい)**で、自分のしたいことを我慢できずに、思ったままに行動してしまうことです。例えば、衝動的に暴力や暴言を振るうことがあります。一方で、無気力で無表情になり、ぼーっと過ごす方もいます。記憶力は比較的保たれていることが多いです。脱抑制の症状がある場合、ものすごい勢いで食事をかき込むように食べることがあります。このため、窒息や誤嚥のリスクが非常に高まります。
  • 対応の工夫: 一口の量をコントロールする、パンや巻き物のように喉に詰まりやすい食べ物を避けるなど、窒息の危険に注意した対応が必要となります。

 

認知症の方の摂食嚥下障害への対応

認知症の方の摂食嚥下障害への対応は、リハビリテーションだけでなく、環境の調整がとても重要になります。具体的には、次のような工夫が考えられます。

  • 食事の形態を調整する(やわらかくしたり、とろみをつけたり)。
  • 食べる時の姿勢を調整する。
  • 食事を介助する方法を工夫する。

また、認知症以外の要因(飲んでいる薬の影響、全身の病気、加齢による筋肉の衰えであるサルコペニアなど)によって嚥下機能が低下している可能性も考慮し、広い視野で対応を考えることが大切です4。摂食嚥下障害を放置すると、誤嚥や窒息、誤嚥性肺炎だけでなく、食事の楽しみの喪失、脱水、栄養失調のリスクも生じます5

もし、摂食嚥下機能の衰えが心配な場合は、歯科医に相談することが推奨されています6。口腔機能の確認や改善のためのアドバイスを受けることができます6、飲んでいる薬の影響や、全身の病気、サルコペニア(加齢による筋肉の衰え)などが原因で飲み込みが悪くなっている可能性もあります。広い視野で考えることが大切です。

 

摂食嚥下障害(嚥下障害/ディスファジア)とは?

この一連の過程に問題が生じ、食事中にむせたり、うまく飲み込めなかったりする状態を「摂食嚥下障害(嚥下障害)」と言います。主な症状には、誤嚥、喉頭侵入、口腔期障害、咽頭残留、鼻腔逆流、嚥下開始遅延などがあります。

 

摂食嚥下障害を放置するリスク

・誤嚥や窒息のリスク増大
・誤嚥性肺炎の引き起こし
・脱水や低栄養の状態
・食事の楽しみの喪失による心理的・社会的影響

 

摂食嚥下障害の様々な原因

・加齢による口腔機能の衰え
・病気の後遺症
・入れ歯が合わない
・食べる姿勢が悪い
・認知症などの神経疾患

(※以下、認知症タイプごとの詳細は元のまま)

 

9,柏いろは歯科で受けられる「飲み込み検査」

柏いろは歯科の訪問歯科診療では、摂食嚥下(せっしょくえんげ)機能の評価も行っています。
特に、食事中のむせや飲み込みづらさが気になる方、ご家族から「最近うまく食べられていないかも…」という声がある場合は、「飲み込みの状態」を確認する検査がおすすめです。

当院では、次のような検査・評価を行うことが可能です:

✅ 聴診器による簡易嚥下評価(嚥下音聴診)

食べ物や飲み物を飲み込むときの「ゴクン」という音を、聴診器を用いて確認します。
異常な音が混ざっていないか、スムーズな嚥下が行われているかをチェックし、リスクを早期に発見します。

✅ 嚥下内視鏡検査(VE: Video Endoscopy)

鼻から細い内視鏡を挿入して、実際に飲み込む様子をリアルタイムで観察する検査です。
ご自宅や施設でも対応可能で、誤嚥の有無や食べ物の流れ、喉の筋肉の動きまで確認できる専門的な検査です。

✅ 嚥下機能のスクリーニング評価(問診・チェック表)

日常生活での食事の様子や、むせの頻度、口の動きなどを問診形式で確認し、必要に応じて医師の診断につなげます。

これらの検査結果をもとに、「食事の形態を変えるべきか」「姿勢の工夫が必要か」など、今後の対応方針を丁寧にご説明します。

気になる症状がある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
柏いろは歯科では、ご本人とご家族の「食べる安心」を、医療の立場から支えています。

10,摂食嚥下やお口のことでお悩みの方へ

「最近むせることが増えた」「家族の食事中の様子が心配」「入れ歯が合っていない気がする」
そんなお悩みは、ひとりで抱えず、ぜひ私たちにご相談ください。

柏いろは歯科では、聴診器による簡易検査から、内視鏡を使った本格的な嚥下検査まで対応しています。
患者さんにとって一番リラックスできる環境で、最適なケアをご提案します。

通院がむずかしい方も大丈夫!
ご自宅や施設にお伺いして、診療・検査を行います。

費用は保険適用内、交通費や出張費も不要です!
まずはお気軽にご相談ください。

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💡 迷ったら「まず相談」からで大丈夫です。
「こんなことで聞いていいのかな…」と思うようなことでも、どうぞ遠慮なくご連絡ください。
ご本人だけでなく、ご家族や介護者の方のご相談も大歓迎です。