国民皆歯科健診制度について知っておこう
- 2023年7月17日
- ブログ
こんにちは。
柏いろは歯科おとなこども歯科です。
令和7年度を目安に「国民皆歯科健診制度」が導入されるのをご存知ですか?制度の内容や仕組みについて、知っておきましょう。
国民皆歯科健診制度とは
「国民皆歯科健診制度」とは、日本の全ての国民が毎年歯科健診を受けることを義務付ける制度です。現在の仕組みでは、全ての年代で歯科健診が義務付けられているわけではありません。1歳半と3歳の乳幼児検診時の歯科健診と、小学生、中学生、高校生の学校歯科検診は必ず実施されますが、それ以外の世代については自治体ごとに異なります(塩酸などの歯に有害な化学物質やガスを使用する職業の人を除く)。
なぜこの制度が導入されるの?
国民皆歯科健診制度が導入されるのは、歯周病にかかっている人の多さ、お口の健康と全身疾患の関連、歯の健康に対する意識の低さなどが背景として考えられています。これまでに厚生労働省と日本歯科医師会は80歳で自分の歯を20本以上残す「8020運動」を推し進めており、その達成率は約5割に達したものの、自治体で実施される40歳以上の歯科健診の受診率は1割未満と非常に低い数字となっています。そこで、歯科の受診機会を増やすためにも、歯科健診が受けやすくなるように働きかけていく方針です。具体的には、企業などで行われる健康診断の中に歯科健診も組み込み、唾液検査などと併せて歯周病の予防に役立つような検査を行っていくなどの案があります。
この制度が目指すものとは
40歳以上の人の歯科健診の受診率は低いものの、この年代では約半数が歯周病に罹患しているというデータもあります。歯周病を引き起こす歯周病原菌は、歯ぐきなどの歯周組織に炎症反応を起こして歯を支えている骨を破壊するだけでなく、菌が産出する酵素や炎症性物質が血管を通して全身に運ばれて様々な影響を及ぼすことが明らかになっています。したがって、お口の健康に対する意識を高めて歯周病を予防することは、全身の健康を守ることに繋がるのです。
お口の健康を守るためには定期健診から
歯周病を予防するには毎日の歯磨きだけでなく、定期的に歯科健診を受けることが非常に重要です。国民皆歯科健診制度が導入されるまでの期間にも、欠かさず健診を受けるようにしましょう。ご予約はお電話から承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。